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包丁を研ぐべきタイミング

包丁を研ぐべきタイミング

包丁を研ぐべきタイミングは、「切れ味が落ちた」と感じた時です。例えば、トマトの皮がつぶれる、ネギがつながって切れる、鶏肉の皮で滑る、などと感じるようになった場合は、研ぎ時のサインです。また、刃こぼれがある、紙がスッと切れない場合も、研ぐタイミングの目安になります。


使用頻度にもよりますが、週に1〜2回程度料理をするなら半年に1回程度、週に3~4回程度料理をするなら3ヶ月に1回程度研ぎ直しをするのがおすすめです。普段はシャープナーや革砥等でメンテナンスを行い、、切れ味が戻らない場合は、しっかり時間をかけて研ぐとよいです。

包丁の研ぎ方

包丁の研ぎ方監修:おいしい体験教室代表・料理家 西芝一幸

和歌山県生まれ。

大阪辻調理師専門学校を卒業後、国内外での日本料理のシェフを務め、料理学校に転職。

「日本料理教室いただきます」として起業し、​​現在「おいしい体験教室いただきます」と変更し、現在教室でのレッスンだけでなく、おいしさを体感できるプロジェクトを推進。基本の形を大事にしながら「繊細かつ大胆に!」料理のモットーに指導している。

過去ZWILLINGの研ぎレッスン受講者は200名を超える、丁寧かつ実践に活用できる講義として人気。

砥石

砥石は、荒砥で刃こぼれ修正、中砥で切れ味回復、仕上げ砥でなめらかに整えます。刃先の状態によって、砥石を使い分けるとよいです。


砥石の面直しは、研ぐことで凹んでしまった砥石の表面を面直し砥石で再び真っ平らな状態に戻す、研ぎムラ防止のために必要な作業です

両刃包丁と片刃包丁の研ぎ分け方

刃が左右対称の両刃包丁は、表裏を同じ角度で交互に研ぎます。中砥石で一定回数研いだら裏も同じ回数研ぎ、最後に仕上げ砥で刃先を整えると切れ味が長持ちしやすいです。


片側だけに刃がついている片刃包丁は、表面は角度を付けて研ぎます。一方裏面は、砥石にほぼ平らに当てて、軽く数回研いで刃先のバリを取ります。裏面を研ぎすぎると形が崩れやすくなるため注意してください。

シャープニングスチール

ヨーロッパで主流の研ぎのスタイルで、刃先に脂がついて切れ味が悪くなった時や刃先の角度を修正するときに使用します。


1. 構え方

左手でシャープニングスチールの先端が斜め45°になるように構え、右手は包丁をクロスするように斜め45°に持ちます。

シャープニングスチールの側面部分と包丁の刃先を適度な角度(10°~20°)に合わせます。


2. オモテ面を研ぐ

シャープニングスチールを軸に、包丁を顎から切っ先に向かって全体を弧を描くように研ぎます。その際シャープニングスチールと包丁の角度を一定に保ちます。


3. ウラ面へ持ち替える

刃先をシャープニングスチールのウラ面に当てます。シャープニングスチールの側面部分と包丁の刃先部分を適切な角度(10°~20°)に合わせます。


4. ウラ面を研ぐ

オモテ面と同様にシャープニングスチールの包丁の刃先全体をこするように一定の角度で研ぎます。

刃先が修正されるまでステップ2~4を繰り返し、片面5~10回ほど行います。研ぎすぎると逆に切れ味を損なう可能性があるため注意してください。

包丁を研いだら砥石のお手入れ(面直し)も忘れずに

包丁を研いだら砥石のお手入れ(面直し)も忘れずに

包丁を研ぐと、刃だけでなく砥石の表面も削れてへこんでいきます。削れてしまった砥石では包丁を上手く研げないため、砥石の表面を平らに削って「面直し」をする必要があります。


面直しをする際は、面直し砥石やドレッシングストーンといわれる平面の砥石を使用して砥石の表面を平らに研ぎます。均等の力で面直しをしないと、斜めに削れてしまう場合があるので注意してください。定規などを当ててみて、平らに削れているか確認しながら研ぐとよいです。


面直しの頻度は、砥石の使用頻度によりますが、こまめにお手入れすることをおすすめします。大きく凹んだり斜めになったりする前にお手入れすることで、毎回の面直しにかける時間が短く済みます。

砥石のメンテナンス方法と頻度

砥石は、使用後すぐに流水で砥泥や金属粉を洗い流します。洗った後は、すぐに布で水気を拭き取り、風通しの良い日陰でしっかり乾燥させます。直射日光の当たる場所や暖房の効いた場所で急速に乾燥させると、割れの原因になるため注意が必要です。


保管する際は、完全に乾かしてから湿気の少ない場所へ収納します。砥石を水に浸けっぱなしにすると、劣化やひび割れにつながるため避けてください。使用頻度が高い場合は、毎回洗浄乾燥を行い、面直しも定期的に行うと長持ちします。

砥石・シャープナーの選び方と使い分け方

砥石・シャープナーの選び方と使い分け方

砥石は、粒度によって使い分けることが大切です。目が粗く短時間で大量に削れる荒砥は、刃こぼれ修正に。中砥は、日々のメンテナンスや切れ味回復に。きめの細かい仕上げ砥は、なめらかに整えるのに使用します。


簡易シャープナーは即効性には優れますが、その持続力は限定的です。一方、V-エッジは砥石と同党の切れ味を再現できる「ハイブリッド型」として位置付けられます。


簡易シャープナー選びの基準となるのは、包丁の「硬度」と「材質」です。HRC60以上の高硬度な包丁にはダイヤモンドローラー採用のものやV-エッジをご使用ください。なお、ツヴィリングで展開している簡易シャープナーは、ステンレス製両刃包丁向けのため、鋼製の包丁の使用はお控えください。

包丁のお手入れはシャープナーのみでもいい?

包丁のお手入れはシャープナーのみでもいい?

シャープナーは手軽に研げるメリットがありますが、切れ味を長持ちさせるような本格的なメンテナンスはのみでしか行うことができません。ただし、砥石でのお手入れは難易度が高く手間もかかるため、日常使いは難しいのが難点。


そこで、普段のお手入れにはシャープナーを使用し、時々(数ヶ月に1回程度)は砥石を使って本格的にお手入れをするとよいです。初心者の方は、研ぎ直しのサービスを利用するのもおすすめです。

包丁の切れ味を長持ちさせるコツ

包丁の切れ味を長持ちさせるコツ

包丁の切れ味を長持ちさせるために、いくつか注目したい使い方のコツがあります。


  • 最適なまな板を使う

包丁の刃を傷つける大きな原因は、まな板にあります。ガラス製・陶器製など硬い素材のまな板を使用すると、刃が欠けたり刃こぼれしたりして、切れ味が悪くなります。


  • 硬い食材を切らない

硬い食材を無理に切ると、刃先を傷つける原因になります。冷凍食品は解凍してから切り、肉や魚の骨を切る際は、専用の包丁を使うようにしましょう。


  • 高温で熱しない

包丁を直火にあてたり、高温になる場所に置いたりすると、刃先が傷んで切れ味が悪くなります。刃を温めたいときは、直火にあてずお湯で温める程度にしましょう。


  • 食洗機は使用しない

食洗機は、高温で乾燥させるため刃が傷みやすく、洗剤の影響でサビや劣化の原因になります。使用後は手洗いし、水気をすばやく拭き取りましょう。


  • 保管方法

刃が他の調理器具に当たると欠けやすいため、包丁差しや専用のケース、マグネットラック等を使用して、刃を保護して収納します。

日常での正しい包丁の使い方

適度な弾力のある木製やTPU製のまな板は、刃先の衝撃を吸収し摩耗を抑えるため、切れ味が長持ちします。反対に硬いガラスや陶器素材は刃に強い衝撃がかかり、刃を傷める原因になってしまいます。


また、勢いよく叩きつけるような叩き切りや、冷凍食材などの極端に硬いものを切ることは、刃こぼれに繋がるため控えるようにしましょう。

包丁を傷めない洗い方と保管方法

包丁を傷めないためには、使用後すぐに中性洗剤で手洗いし、汚れや塩や酸などを残さないことが重要です。短時間でも放置すると、サビや変色の原因になり、切れ味の劣化にもつながります。洗った後は、すぐに水気を拭き取り、乾燥させてから収納しましょう。


保管は、包丁立てや包丁差し、ナイフブロックを使うのが安全でおすすめです。刃が他の調理器具等に当たると欠けてしまう場合もあるので注意が必要です。引き出しにしまう場合は、専用のケースや刃カバーを付けて、刃先刃が直接触れないように工夫するとよいでしょう。

定期的なメンテナンスの必要性

包丁の切れ味を保つには、正しい使い方・洗浄乾燥・保管が重要となります。切れ味が少し落ちたらシャープナーで、しっかり仕上げたいなら砥石で研ぐのがおすすめです。

定期的な手入れをすることで、長く快適に使いましょう。

まとめ

どんなに優れた包丁も、使用すれば切れ味は悪くなっていきます。切れ味を長持ちさせるためには、定期的なメンテナンスが大切です。

切れ味のよい包丁を使用すれば、料理がストレスなく行えるだけでなく、食材の見た目がよくなったり調理時間が短縮できたりします。

日々使う包丁を定期的にお手入れをして、切れ味を長持ちさせましょう。

ツヴィリング マーケティング部 監修