唐揚げを冷凍保存する際のポイントは?解凍の方法も解説

唐揚げを冷凍保存する際のポイントは?解凍の方法も解説

唐揚げは、冷凍保存できる便利なおかずです。日々の献立やお弁当のおかずにも大活躍する唐揚げは、冷凍保存しておけばとても便利に活用できます。

今回は、唐揚げを上手に冷凍するコツや、正しい解凍方法をご紹介します。唐揚げを揚げた状態と、揚げる前の下味の状態のそれぞれの冷凍・解凍方法を詳しく解説するので、唐揚げの冷凍保存を試してみてください。

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【調理段階別】唐揚げの冷凍保存の流れ

【調理段階別】唐揚げの冷凍保存の流れ

唐揚げは、冷凍保存できる便利なおかずです。作り過ぎたときや、お弁当用に作り置きしたいときは、冷凍保存しておくのがおすすめです。揚げた状態のものと、下味をつけた段階のもの、両方の冷凍保存の方法やコツをみていきましょう。

揚げた状態のものを冷凍する場合

唐揚げを揚げてから冷凍保存すると、食べたいときに温めるだけですぐに食べられるのが魅力です。コツや手順を押さえて冷凍しておくと、解凍後もジューシーな食感の美味しい唐揚げが食べられます。


《揚げた状態の唐揚げを冷凍保存する手順》

  1. 鶏肉に下味をつけ、片栗粉をまぶしてすぐに揚げる
  2. 油を切って、しっかり冷ます
  3. 2~3個ずつ小分けにして、ラップでぴったり包む
  4. 冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存する


唐揚げを揚げるときは、衣をつけたらすぐに揚げることで、解凍しても衣の触感を保ちやすくなります。

唐揚げを熱いままラップで包んで冷凍すると、水分が凍って霜になり解凍後水っぽくなってしまいます。また、油切れが悪いと保存中に酸化して劣化しやすくなるため、中までしっかり冷ましてから冷凍するのが美味しく保存するコツです。


ラップで包むときは、できるだけ空気に触れないようぴったり密閉して包みます。一度にたくさん包むと解凍に時間がかかるため、2~3個ずつ小分けにして包むのがおすすめです。小分けにすると、食べたい分だけ解凍しやすいというメリットもあります。

下味をつけた段階で冷凍する場合

唐揚げは、鶏もも肉に下味をつけた状態で冷凍保存することもできます。下味をつけておけば、解凍して揚げるだけで食べられるので、調理の手間が減ります。揚げた状態で冷凍するより手間はかかりますが、揚げたての食感が楽しめるでしょう。


《下味をつけた段階で冷凍保存する手順》

  1. 鶏もも肉に下味をつける
  2. ジップ付きの冷凍用保存袋に入れる
  3. 平らにならし、空気を抜いて口を閉じ、冷凍庫に入れる


鶏もも肉の下味に、マヨネーズを加えると、肉の表面がマヨネーズの油分でコーティングでき冷凍によるパサつきや旨味の流出を防ぐことができます。マヨネーズには、肉をやわらかくする効果もあるため、唐揚げの下味におすすめの調味料です。


保存袋に入れる際は、一度に食べ切れる量ずつ入れるのがコツです。量が多いときは、一袋にせず少量ずつ数袋に分けて冷凍保存すると、食べたい分だけ取り出しやすく、解凍時間も短く済みます。


冷凍する際は、できるだけ短時間で素早く冷凍するのがポイントです。保存袋に入れたら、均一に素早く冷凍できるように、できるだけ平らにすることで劣化を防げます。

唐揚げの冷凍保存のポイント

唐揚げの冷凍保存のポイント

唐揚げを冷凍保存するときは、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。解凍後も美味しく食べられるよう、冷凍保存のコツを押さえておきましょう。


粗熱をしっかりととる

揚げた後の唐揚げを冷凍する場合は、必ず粗熱をしっかり取ってから冷凍します。蒸気がでているような熱い状態で密閉すると、水蒸気がこもり、衣の食感が損なわれてしまいます。また、余計な水分は劣化の原因にもなるため、粗熱を取ってから冷凍するのがコツです。揚げた唐揚げは、重ならないように並べて油を切りながら、素早く粗熱を取るとよいです。


ラップに包んでから冷凍する

唐揚げを冷凍保存するときは、小分けにしてラップに包み、できるだけ空気に触れないように密閉するのがコツです。空気に触れると、乾燥しやすくパサついた食感になってしまいます。また、油が酸化して劣化の原因にもなるため、できるだけぴったりラップで覆い、空気に触れないように包むとよいです。


金属製のバットにのせてから冷凍する

唐揚げを冷凍庫に入れるときは、熱伝導に優れた金属バットにのせて冷凍すると、冷凍完了するまでの時間が短縮できておすすめです。完全に冷凍するまでにかかる時間が長くなるほど、劣化しやすくなるため、できるだけ素早く冷やし固めるのが長持ちのコツです。揚げた後も揚げる前も、どちらを冷凍する場合も完全に凍るまでは、金属製のバットなどにのせて冷凍するとよいでしょう。

唐揚げの解凍方法とポイント

【調理段階別】唐揚げの冷凍保存の流れ

冷凍保存した唐揚げを解凍する方法をご紹介します。解凍方法によって、食感が異なるため、好みに応じた方法で解凍するとよいでしょう。

電子レンジで解凍

ジューシーな食感が好みの場合は、電子レンジでの解凍がおすすめです。電子レンジで加熱する際は、冷凍唐揚げからラップを取り除き、唐揚げどうしがくっつかないように耐熱皿に並べ、唐揚げ2~3個につき電子レンジ600Wで1~2分加熱します。加熱ムラが起こらないよう、途中で上下を返すとよいです。加熱時間は、唐揚げの大きさによって異なるため、様子を見ながら加熱してください。


揚げた時点で火が通っているため火通りは気にしなくてよいですが、芯まで温まるように加熱します。加熱し過ぎると、表面が固くなったり焦げたりするので、最初は少ない時間から試すとよいでしょう。


トースターを使って解凍

衣のサクサクした食感が好みの場合は、トースターを使って解凍するのがおすすめです。トースターで解凍する際は、唐揚げのラップを取り除き、アルミホイルを敷いたバットに唐揚げどうしがくっつかないように並べましょう。

トースターに入れてまず4~5分加熱して様子を見ます。焦げそうになったらアルミホイルをかぶせて、さらに3~4分加熱します。


唐揚げが大きい場合や、時短で解凍したい場合は、先に電子レンジで加熱してからトースターで仕上げる方法も。電子レンジで唐揚げを解凍し、トースターで表面を仕上げると時短でサクサク食感の唐揚げが楽しめます。


下味をつけた段階のものを解凍する場合

下味をつけて冷凍した場合は、解凍してから衣をつけて揚げます。凍ったままでは衣がつけられず、揚げる際に凍ったままだと、火が通ったように見えても中が生だった…という事になりかねません。解凍する際は、冷蔵庫に袋ごと移して時間をかけて解凍すると、ドリップが出にくいためおすすめです。

ただし、冷蔵庫で解凍すると半日~1日程度かかってしまうため、事前に冷蔵庫に移しておくのがポイントです。


すぐに解凍したいときは、流水解凍するか電子レンジの解凍モードで解凍する方法もあります。時短で解凍するほど、ドリップが出やすいため、少しずつ様子を見ながら解凍してください。


解凍できたら、衣をつけて揚げれば唐揚げのできあがりです。

冷凍唐揚げを保存できる期間は?

冷凍唐揚げを保存できる期間は?

油で揚げて調理済みの唐揚げは、冷凍庫で約2週間程の保存が可能です。油で揚げて調理することで、油が酸化しやすく、保存期間が長くなると風味や食感が変化しやすいため、冷凍保存でも2週間程度で食べ切ることをおすすめします。


油で揚げず下味の状態で冷凍しておくと、冷凍保存で約1ヶ月程日持ちします。揚げておくとすぐに使えて便利ですが、2週間程度で食べ切れない場合は、揚げずに下味をつけた状態で保存しておくとよいでしょう。

まとめ

まとめ

唐揚げは、肉を切って下味をつけ、油で揚げるという手間のかかる料理です。唐揚げを作る際は、まとめて多めに作って冷凍保存しておくと、手間なく手軽に唐揚げが楽しめます。


揚げた状態で冷凍しておくと、唐揚げとして食べるのはもちろん、炒め物や南蛮漬けなどいろいろなレシピで活用できて便利です。下味の状態で保存しておけば、揚げるだけなので、いつもの唐揚げ作りよりも格段に時短で揚げたての唐揚げが食べられます。ぜひ唐揚げを冷凍保存して、日々の食卓に活用してみてください。

料理研究家/調理師・食育インストラクター

馬原 香織 監修



https://cooking-salon-mahara.com/