ゆで卵の保存方法とは?どれくらい日持ちする?長持ちのコツや注意点を徹底解説

ゆで卵の保存方法とは?どれくらい日持ちする?長持ちのコツや注意点を徹底解説

料理やお弁当に彩りを添えてくれるゆで卵。使い勝手の良いゆで卵ですが、意外と傷みやすく保存する際には注意が必要です。そこで、ここではゆで卵の保存方法について詳しく解説します。冷蔵や冷凍での保存方法のコツもご紹介します。かたゆで・半熟・殻付き・殻なしなど、状態によって保存期間も異なりますので、作り置きする際の参考にしてください。

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ゆで卵を冷蔵保存する方法とは?

ゆで卵を冷蔵保存する方法とは?

ゆで卵は、傷みやすいため常温保存はNGです。ゆで卵を翌日以降に食べたい時は、必ず冷蔵庫で保存しましょう。殻付き・殻無し別に、保存期間や保存方法について詳しく解説していきます。

かたゆで卵(殻付きの場合)

かたゆで・殻付きのゆで卵は、密閉できる保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。保存期間は、2~3日程度です。殻にひびが入ってしまうと傷みやすくなるため、ひびが入ったり割れたりしないように注意して保存しましょう。

かたゆで卵(殻なしの場合)

かたゆで・殻なしのゆで卵は、密閉できる保存容器に入れて、冷蔵庫で保存します。殻付きに比べて傷みやすいため、保存期間は半日~1日程度です。殻なしの場合は日持ちがしないため、その日のうちに食べ切るようにします。

半熟卵(殻付きの場合)

半熟・殻付きのゆで卵も、密閉できる保存容器に入れて、冷蔵庫で保存します。保存期間は、1~3日程度です。かたゆでのゆで卵に比べて傷みやすいため、保存期間もやや短くなります。殻が傷つかないように注意し、できるだけ早めに食べ切るようにしましょう。

半熟卵(殻なしの場合)

半熟・殻なしのゆで卵も、密閉できる保存容器に入れて冷蔵庫で保存します。殻付きやかたゆでの卵に比べて傷みやすいため、保存期間は半日程度です。半熟卵はかなり傷みやすいので、基本的に保存には向きません。必ず当日中に食べ切るようにしましょう。

ゆで卵を冷凍保存する方法とは?

ゆで卵は冷凍すると食感がかわってしまうため、そのまま冷凍する保存方法はおすすめできません。特に白身がパサついてしまい、そのまま食べると違和感があります。冷凍したい場合は、簡単に調理して冷凍する保存方法がおすすめです。

ゆで卵を冷凍する際の調理法

ゆで卵は、刻んでフィリング状にしておくと冷凍で保存できます。冷凍する際は、傷み防止のため卵はかたゆでにしておくのがポイントです。


《フィリングの作り方》

1.卵はかたゆでにして、殻をむく

2.ゆで卵をフォークなどでつぶす(みじん切りでもよい)

3.ボウルに入れ、マヨネーズで和え、塩コショウ味付けする


ゆで卵は、冷凍すると黄身の食感はあまりかわりませんが、白身はパサついてゴムのような食感になってしまいます。そのため、フィリングにする際も白身は小さめに切ったりつぶしたりしておくと、食べやすいです。


フィリングにしたゆで卵は、ラップで包み冷凍用保存袋に入れて保存します。冷凍庫で約1ヶ月保存できます。冷蔵庫で保存するよりも日持ちがするので、ゆで卵を長期保存したい時におすすめです。

冷凍した調理済みゆで卵の食べ方

冷凍したゆで卵のフィリングは、冷蔵庫に移して解凍しましょう。そのままパンに挟むと、卵サンドが手軽に作れます。また、サラダのトッピングにしたり、コロッケの具材にしたりと他の料理へのアレンジにも活用できます。


フィリングに刻んだ玉ねぎやピクルスを混ぜると、タルタルソースに。お肉料理や揚げ物のソースとして活用できます。タルタルソースにしてから冷凍することもできるため、使い道が決まっている場合は、タルタルソースにしてから冷凍するのもおすすめです。

ゆで卵を冷凍保存するメリット

ゆで卵は、冷蔵庫でも2~3日しか日持ちがしないため、長期保存したい時は約1ヶ月日持ちする冷凍保存が便利です。卵を大量消費したい時は、冷凍保存するのもよいでしょう。冷凍しておくと、卵サンドやタルタルソースが解凍するだけで食べられるため、時短につながるメリットもあります。

ゆで卵を味付け卵にして保存する方法とは?

ゆで卵に味付けして簡単に調理しておくと、そのまま保存する場合に比べて日持ちが長くなります。味付け卵は、半熟でもかたゆででも作れますが、半熟の場合は日持ちが3日程度、かたゆでの場合は3~5日程度です。長く保存したい時は、かたゆでで作るとよいでしょう。


味付け卵には、醤油や塩、酢などの調味料を使用します。これらの調味料に漬けることにより、日持ちが長くなりますが、常温で保存すると傷みやすいため、必ず冷蔵庫で保存してください。特に半熟卵は傷みやすいため、できるだけ早めに食べ切りましょう。

ゆで卵を味付け卵にする際の調理法

ゆで卵を味付け卵にする場合、次のように調理します。


  1. 卵をゆでる
  2. 冷水にあてながら殻をむく
  3. 保存袋に調味液を入れ、卵を漬ける
  4. 冷蔵庫に入れ、半日~1日漬け込む


ゆで卵を袋に入れたら、できるだけ空気を抜いて調味液にしっかり浸るようにして口を閉じ、必ず冷蔵庫に入れて漬け込みます。常温に置くと傷みやすいので、注意してください。


袋のまま保存してもよいですが、ある程度漬け込んだ後は、保存容器に移しておくと取り出しやすくて便利です。

味付けの例

味付けに、醤油・砂糖・酒を合わせると基本の醤油漬けができます。酢を加えるとさっぱりした味わいになり、醤油の代わりに味噌を加えると味噌漬けができます。簡単に作りたい時は、麺つゆと水で味付けするのもよいでしょう。


《味付けの例》

  • 醤油漬け(醤油+砂糖+酒)
  • 味噌漬け(味噌+砂糖+みりん+酒)
  • 酢醤油漬け(醤油+酢+砂糖)
  • 白だし漬け(白だし+水)
  • 焼肉のタレ漬け(焼き肉のタレ)
  • ポン酢漬け(ポン酢+砂糖)
  • キムチ漬け(キムチの素+水)

調味液に酒やみりんを加える時は、鍋に入れてひと煮立ちさせておくと、酒成分が飛んでまろやかな味わいになります。砂糖も溶けやすく、まったりとした漬け汁ができるため、余裕のある時は調味料をひと煮立ちさせておくとより本格的な味付け卵ができます。

レンジで加熱してもよいですが、煮立つまでしっかり加熱することをおすすめします。その際、調味液が飛んだり溢れたりしやすいので、少し大きめの容器に入れふんわりラップをかけて加熱するとよいです。

ゆで卵を保存する際に知っておきたい傷みの見分け方

ゆで卵を正しく保存しても、傷んでしまう場合があります。保存したゆで卵は、傷んでいないか食べる前によくみて確認しましょう。ゆで卵が傷んでいる場合は、次のような状態が見られます。


《傷んだゆで卵の様子》

  • 白身が灰色に変色している
  • 黄身がドロッとしている
  • 硫黄のようなツンとした臭いがする
  • 酸っぱい臭いがする
  • 殻にひびが入ったりカビが生えたりしている
  • 酸味や苦味を感じる


上記のような様子が見られたら、ゆで卵が傷んでいる可能性が高いです。食べずに破棄してください。


ゆで卵は黄身の表面が黒く変色することがありますが、これは傷んでいるわけではありません。黄身の鉄分の影響により変色している状態で、食べても問題はありません。

ゆで卵を保存する際の注意点

ゆで卵の保存方法について、特に注意したい点をまとめました。ゆで卵は、正しく保存しないと短時間でも傷んでしまう可能性があるため、保存する際は温度や賞味期限について詳しく知っておくと安心です。

ゆで卵は10℃以下で保存する

ゆで卵は10℃以下で保存する

ゆで卵は、かたゆで卵・半熟卵・殻付き・殻なしに関わらず、常温での保存はNGです。雑菌が繁殖しやすいため、すぐに食べない場合は、10℃以下が保たれる冷蔵庫や冷凍庫で保存してください。その日のうちに食べ切れない場合は、殻付きのままの保存が基本です。


保存の際は、できるだけ空気に触れないよう密閉できる容器に入れるか、ラップ等でぴったり包んで保存すると長持ちします。

ゆでた時にひび割れした場合、日を置かずに消費す

ゆでた時にひび割れしてしまった卵は、割れた場所から雑菌が入りやすく傷みやすいため、その日のうちに食べ切ってください。ゆでた後、保存中にひびが入ってしまった場合、いつひびが入ったか不明なものは食中毒のリスクがあるため、食べずに廃棄しましょう。

カットしたゆで卵は当日中に食べ切るようにする

カットしたゆで卵の賞味期限は、半日~1日程度です。必ず当日中に食べ切るようにしてください。半熟の卵は特に傷みやすいため、保存したりお弁当に入れたりする際は、かたゆでにしてください。

まとめ

ゆで卵は、かたゆで・半熟・殻付き・殻なしといろいろなパターンで保存ができます。どの状態でも、常温では傷みやすいため、冷蔵庫での保存が基本です。長期間保存したい時は、細かく刻みフィリングにして冷凍保存すると長持ちします。


味付け卵にしておくと、冷蔵でもやや日持ちが長くなるだけでなく、そのまますぐに食べられるメリットもあります。シーンに合わせて、保存方法を選び、料理やお弁当などに活用してみてください。 

料理研究家/調理師・食育インストラクター

馬原 香織 監修



https://cooking-salon-mahara.com/