ゆで卵の保存方法とは?どれくらい日持ちする?長持ちのコツや注意点を徹底解説

ツヴィリングとこれからの日本を背負っていく世代が考える「サステナビリティ」とは ツヴィリング代表アンドリュー ハンキンソン×ABCサステナテーブルアンバサダー座談会

ABCサステナテーブルは、ABCクッキングスタジオと、若い世代と一緒にこれからの『食の価値』を考えていくことを目的に立ち上がった、環境配慮型・未来志向のクッキングクラス。ABCサステナテーブルをサポートする3人のアンバサダーがツヴィリングの東京オフィスを訪れ、日本法人代表のアンドリュー・ハンキンソンと「サステナビリティ」について話した。

ABCサステナテーブルとツヴィリングの関係がはじまったのは2023年4月。ABCサステナテーブルの創業時期に、レッスンで使う調理器具の協力先を探し、「サステナブル」「調理器具」というキーワード検索でヒットしたのがツヴィリングだった。ダメ元で協力を依頼する営業メールを送ってみると、担当から前向きな内容の返信を受け、2社のパートナーシップがスタートした。現在全国に7教室をもつABCサステナテーブルでは、ツヴィリングのナイフ、カッティングボード、ストウブの鍋、エンフィニジーのブレンダー、真空保存機フレッシュ&セーブを使用している。ここでは、2025年の3月に実現した、ツヴィリング代表のアンドリューとABCサステナテーブルアンバサダーである加賀谷さん、内田さん、赤池さんとの座談会の様子をレポート。

座談会はツヴィリング東京オフィスのショールーム&キッチンスタジオで行われた。

アンドリュー:ようこそ! 今日はサステナビリティをテーマにしたお話をみなさんとできることを楽しみにしています。私はアメリカ人ですが、人生の半分以上は日本にいます。ツヴィリングはドイツの会社。僕はバイリンガルでもありながら、バイカルチャーでもあるので、日本&欧米の文化の比較ができると思います。お楽しみに!


加賀谷:早速ですが、今後、ツヴィリングは製品開発において、リユースやリサイクルしやすいデザイン・素材の工夫などは考えていらっしゃいますか?


加賀谷梨葉/Riyo Kagaya

2023年11月よりABCサステナテーブルに参加。


アンドリュー:はい、私たちはナイフや鍋のリユース、リサイクルのパイオニアです。今でも年に3〜4回ナイフリサイクルの活動をしています。要らなくなった古い包丁と引き換えに割引クーポン券をお渡しすると、新しいナイフを購入してくれる。これは大成功しました。

ツヴィリングのナイフやストウブの鋳物ほうろう鍋は永久保証がついています。なぜなら3世代で使っていただくことを目的としているからです。キッチンでお母さんと一緒に料理をする思い出と一緒に、親から子供へ、さらに孫へと、ナイフやお鍋がゆずり渡る。これこそがサステナビリティの基本じゃないですか?

2021年に発売した真空保存※フレッシュ&セーブでは、お店でもお家でもフードロスを抑えることができるようになりました。今後もフレッシュ&セーブシリーズの商品を展開していきます。商品だけではなく、輸送、パッケージにも環境に配慮された工夫がされておりますし、ドイツ本国が主体となって去年から緩衝材やパッケージの材質をプラスチックから紙へ移行しました。


※鮮度が最大5倍長持ちできる生鮮食品保存向けの「フレッシュ&セーブ」は2021年に、 23年には常温保存に最適な「フレッシュ&セーブ CUBE」、2025年に「フレッシュ&セーブ 真空保存ボウル」が発売。


加賀谷:調理器具を通してのフードロス削減の情報をどのように発信されていますか?


アンドリュー:いい質問ですね。情報を発信することに対して、コミュニケーションが大事だと思っています。

ツヴィリングの公式オンラインページに、食材の保存方法のヒントという記事を掲載しています。先ほど紹介したフレッシュ&セーブを使った方法はもちろんですが、それを使わなくても食材をおいしく食べ切ることができるようなヒントを載せることで、フードロス削減につながると思っています。キッチンウェアの企業として、これは非常に大切なことだと思います。

また、一つの例えですが、僕の叔父さんの家族の話なのですが、娘がいます。私にとっての従姉妹。一人はベジタリアンで一人はビーガン。その二人がご両親に、「動物の虐待わかる?」と、若者が年上に、自分達がなぜベジタリアンなのか、ビーガンなのかを教えている。今は家族全員がベジタリアンになっています。使い捨てとなるプラスティックを選ばないなど今は若い世代から親の世代へ教育をしていく時代。そんな風に世代を越えて教育をしていくことも大切だと思っています。

先ほどお話したフレッシュ&セーブからお弁当ボックスも発売されます。夜の食べ残しを真空にしてフレッシュなまま翌日のお弁当に。時間の短縮にもなる素晴らしい商品です。



加賀谷さん:すごい!


アンドリュー:これは世界的に認められているので現在300万台も売れている。それだけ関心度が高まっているということです。


内田:常温のフレッシュ & セーブは乾燥剤をいれなくてもいいんですか? 砂糖など固まらない?


アンドリュー:はい。コーヒーの味も長持ちしますし、ペットフードに使う人もいます。

内田さん:事業を行う上で、サステナビリティに配慮することについて、どうお考えですか?


内田采実/Kotomi Uchida

2024年09月よりABCサステナテーブルに参加。


アンドリュー:ビジネスと経営の目的は利益を生むことを必要とします。サステナビリティは逆に費用がかかることがありますし、利益を犠牲にすることもある。でも私たちはサステナビリティを推し進めながらビジネスを成功させることの両方ができると考えています。環境に優しいビジネスは働くスタッフがいい気分になります。ツヴィリングの工場はソーラーパネルを導入し、ナイフを作る際必要とされる大量の水はリサイクルしています。ここ5年前くらいからみなさんのように若い世代からサステナビリティの質問が増えています。欧米では顧客がモノを購入する際に店員にしつこく質問をなげます。ナイフの鉄はどこで作っているか? パッケージになぜプラスティックを使っているのか? その声が企業に届き、サステナビリティなものづくりへ切り替えられている。ツヴィリングは一足先にその流れにのったものづくりをしています。でも日本はまだ逆。政府が規制を設け、企業、さらに一般のお客様が対応していく。キッチンウェアの企業として、競合も一緒にサステナビリティのモノづくりをしていかないといけないと思っています。

赤池:今後5〜10年後、サステナビリティに対してどのようなテーマを設けていますか?


赤池美結/Miyu Akaike

2024年12月よりABCサステナテーブルに参加。


アンドリュー:ずばり6つのチャレンジを設けています。


1:サステナブルな素材と製品の※トレーサビリティ

特にアメリカから来ている流れですけど、今後もっと強化されます。Webなどで原料の工場が可視化されていくと思います。

※トレーサビリティ

「その製品がいつ、どこで、だれによって作られたのか」を明らかにすべく、原材料の調達から生産、そして消費または廃棄まで追跡可能な状態にすること。


2:環境にやさしいミニマルパッケージ

パッケージなど完全に脱プラスティック。ナイフの梱包に関しては、日本のみ採用しているのが、キッチンタオルを梱包材にしているサービス。これ、付加価値となっていますよ。


3:循環型経済:修理、再利用、回収

ナイフリサイクル、ストウブの中古再販売はもちろんですが、これは先ほどお話しした3世代の包丁のように品質を高くすることで、長く使っていただくこと。


4:カーボンフットプリントとグローバル物流

できるだけ飛行機を使わず、大きなコンテナーで、小ロットで頻繁ではなく大ロットで頻度を減らす。この辺りのバランスを追求していく必要があります。


5:エコ志向の消費者への対応

関心を持つ人の声を拾っていき、企業がエコ対策を実施していかなければならないですね。


6:ESG対応と明確な情報発信

規制、ルールがどのように変わるか、今日の段階ではわかりませんが、ヨーロッパでは2027年にフッ素製造が全面禁止、販売禁止になる。日本はまだ報告されていませんが、間違いなくそのような規制が行われると考えています。

※ESGとは:企業が持続可能な成長を目指すために、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の3つの観点を重視した経営や投資の考え方


上記6つのチャレンジを、現時点では6〜7割は成し遂げられているけど、もっと達成度を上げていきます。

逆に私から皆様に質問があります。サステナビリティに興味をもったきっかけはなんですか?


加賀谷:私は高校時代にパン屋で働いていたのですが、飲食店でのフードロスの現実を目の当たりにしました。そこから食に関する環境問題に興味を持って色々調べるようになり、しだいにその現実を人にも伝えたいと思うようになりました。ネガティブではなく、ポジティブにどう伝えるかを考えています。


アンドリュー:フードバンクはまだ日本では少ないですよね。Z世代においてサステナビリティの意識が高いのはなぜですか?


赤池:私たちの世代は小学校でサステナビリティの教育を受けているので、他の世代より意識が高いと思います。マイボトル、マイバックを持っているし、サステナビリティへの取り組みは社会に貢献している達成感につながります。


アンドリュー:ファストファッションなどからのイメージでサステナビリティへの意識がそれほど高くないと思っていました。私ごとでいうと、日本の過剰包装をなんとかしたい。果物を無駄に個包装している。日本はクレームの声に弱いから99%が承諾しても、1%のクレームがあると前例がないということで現状維持となる。どこかで誰かがリーダーシップをとらないとだめですよね。意識必要! 最後の質問ですが、今後こういった活動を通じて伝えたいことは何ですか?


内田:今は学生が主体となって、Z世代の人にプラントベースや料理を通してサステナビリティを伝えていきたい。ドイツに留学していたことがあって、その時に地球を守るために何ができるかということへの意識が高くなったのですが、サステナビリティしかないと思いました。より多くの人に伝えて、地球を守る活動をしてほしいと思っています。


アンドリュー:ひとりだと影響が少ないですから諦めがち。実際に環境を守るために何をされていますか?


内田:古着の活用、リサイクル。ドイツで経験したような徹底的なゴミの分別を日本でも改善していきたい。


アンドリュー:素晴らしい。エコバックも今は日常になりましたよね。ツヴィリングも40店舗で持ち帰りの袋を有料にしました。今では70%の人がエコバックを使っていますよ。これにはびっくりしました。


内田:国によってサステナビリティへの意識は異なりますか?


アンドリュー:ヨーロッパは意識が高いですね。エネルギー問題もですが。アメリカは関心が高い人と関心がない人との派閥がありますね。


内田:ツヴィリングの会社の中ではどうですか?


アンドリュー:それは面白い質問ですね。ドイツ本社のwebサイトではサステナビリティの活動、方針をしっかり書いています。新しい人を採用するためにも意識の高い人を採用したいという目的があります。そういう人が入社することで、長く働いている人も関心が高まっていますよ。今日は楽しいお話ができてよかったです。ありがとうございました!

座談会が終わった後、フレッシュ&セーブの操作法を聞きながらタッチアンドトライ!

座談会が終わった後、フレッシュ&セーブの操作法を聞きながらタッチアンドトライ!

 

サステナビリティへの取り組みに関心が高くコミュニケーション力が高いアンバサダーの皆さん。ツヴィリング東京オフィスにて。左から、内田采実さん、赤池美結、加賀谷梨葉さん。

サステナビリティへの取り組みに関心が高くコミュニケーション力が高いアンバサダーの皆さん。ツヴィリング東京オフィスにて。左から、内田采実さん、赤池美結さん、加賀谷梨葉さん。



座談会終了後の感想


内田采実

「ツヴィリングは、製品設計や梱包、エネルギー活用まで環境配慮を徹底し、使い手視点でサステナを広げる工夫を世界で実践! そんな企業のリアルなサステナブルな取り組みを知り、私たちZ世代の可能性と責任の大きさを痛感しました!」


赤池美結

「世界各国に店舗を展開しているからこそ見える、サステナビリティに対する多様な考え方や、現在抱えている課題の解決に向けた具体的な取り組みについて貴重なお話を伺い、大変刺激を受けました!」


加賀谷梨葉

「製品に加え梱包の部分でも環境に配慮された工夫をされていて、ツヴィリング社のサステナビリティへの熱意を強く感じました! 同じ志を持つ私たちもサステナブルなコミュニティを広げる活動をより加速させたいです!」

【番外編】ABCサステナテーブルのレッスンレポート!

フレッシュ&セーブを使って「きのこの和風ピクルス」を作ってきました!


プラントベースの料理を作って食べられるABCサステナテーブルは、毎月更新されるレシピと調理の流れがiPadにセットされたタブレットレッスンスタイル。二人一組で手順   をたどりながら作業を分担して調理していきます。1月のレシピは「根菜のシチュー」と「きのこの和風ピクルス」。ABCサステナテーブルアンバサダーの加賀谷さんのサポートのもと、ツヴィリング調理家電チームが体験してきました。調理道具はツヴィリングのナイフ、カッティングボード、バッラリーニのフライパン、ストウブ、エンフィニジーのブレンダー、真空調理のためのフレッシュ&セーブを使用しました。

アンバサダーは現在29名。主にレッスンのサポートとサステナビリティの話題を提供してくれます。   

食材を切ったり、焼いたり、手を動かしながら“ロスヘル”って知っていますか?サステナブル視点で興味のある企業はどこ?といった情報交換が楽しい。

29歳以下ならば1人1000円でこのレッスンを受けられます。

学べて、繋がって、調理して、食べてのとても有意義な時間を過ごすことができる90分です。

ABCサステナテーブル https://www.instagram.com/abc_sustainatable/


 

加賀屋さんのサポートのもと楽しい90分レッスンのスタート!

加賀谷さんのサポートのもと楽しい90分レッスンのスタート!


 真空調理として活躍するフレッシュ&セーブ。きのこを熱いうちに保存用袋に入れ、真空状態にして5分マリネ。

真空調理として活躍するフレッシュ&セーブ。きのこを熱いうちに保存用袋に入れ、真空状態にして5分マリネ。 


完成した根菜のシチューときのこの和風ピクルスの出来上がり!

完成した根菜のシチューときのこの和風ピクルスの出来上がり!


 レッスン後は、アンバサダー同士で来月のレッスンの試作をします

レッスン後は、アンバサダー同士で来月のレッスンの試作をします。