パン切り包丁の必要性とは?選び方やお手入れ方法などを徹底解説!

パン切り包丁の必要性とは?選び方やお手入れ方法などを徹底解説!

パン切り包丁とは、パンを切る専用の包丁のことです。料理に使う普通の包丁とはどんな違いがあるのか疑問に思う方もいるかもしれません。そこでこの記事では、パン切り包丁とはどんな包丁なのか、料理用の包丁とはどんな違いがあるのかを詳しく解説します。パン切り包丁の特徴や選び方、お手入れ方法もご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。


更新日:2024年4月18日

パン切り包丁の必要性とメリット

パン切り包丁の必要性とメリット

肉や野菜を切る牛刀や三徳包丁でも、パンを切ることは可能です。しかし、やわらかいパンやサンドイッチは中身がつぶれやすく、ハード系のパンは包丁に力を入れないと切れないなど、上手に切れません。


そこで役に立つのが、パンをカットすることに特化して作られたパン切り包丁です。


パン切り包丁を使うと、やわらかいパンやサンドイッチでもつぶれることなくスッと切れます。ハード系のパンにも刃が入りやすく、力を入れずにスムーズに切り分けられます。



パンを日常的にカットする機会がある場合、パン切り包丁をひとつ持っておくと便利です。パンだけでなく、スポンジケーキやカステラのようなスイーツにも活用できるので、プレゼントとしても人気があります。

パン切り包丁の基本的な選び方1:刃の種類

パン切り包丁の基本的な選び方1:刃の種類

パン切り包丁には、「波刃」「平刃」「ハイブリッド刃」という3種類の刃の形状があります。それぞれに特徴があり切りやすいパンが異なるため、普段自分がどんなパンを食べるか、どんな風に使うかを考慮してパン切り包丁を選ぶのがおすすめです。



ここでは、波刃・平刃・ハイブリッド刃のそれぞれの特徴やおすすめの使い方を詳しく解説します。刃の形状による違いを押さえて、自分に合うパン切り包丁を探しましょう。

1:波刃

1:波刃

波刃のパン切り包丁は、刃の全体がギザギザした形状が特徴です。最もオーソドックスなタイプで、食パンからハード系のパンまで、あらゆるタイプのパンに対応しています。


どんなパンでもスッと刃が入りやすくスムーズに切れるため、様々な種類のパンを好む方や、パン切り包丁を1本は持っておきたいという方におすすめです。


特にハード系のパンをよく食べる方は、波刃のパン切り包丁を選ぶとよいでしょう。波型が粗いタイプはハード系のパンが切りやすいですが、パンくずが出やすいという特徴があります。波型が細かいタイプはパンくずが出にくいですが、切る際に力が必要です。



同じ波刃でも、波型が粗いか細かいかにより使い勝手が異なるため、家庭でどんなパンをカットする機会が多いかを基準に選ぶと安心です。

2:平刃

2:平刃

平刃のパン切り包丁は、刃がギザギザしていない真っすぐなタイプの包丁です。食パンやカステラのようなやわらかい食品を切るのに適しており、断面をなめらかに切れます。刃が真っすぐなため、パンくずが出にくく研ぎやすいといった特徴もあります。


ギザギザした波刃タイプと比べてハード系のパンに切り込みを入れるのが難しいため、カットの際は力が必要です。そのため、ハード系のパンにはやや不向きとされています。



食パンやクロワッサンのようなやわらかいパンや、ケーキやカステラのようなスイーツをカットすることが多い方は、平刃のパン切り包丁がおすすめです。切り口が美しく、見栄えよく盛り付けられるでしょう。


食パンなどの柔らかいパンを切る場合は、シェフナイフの使用もおすすめです。シェフナイフは刃が長く、切っ先までを使用した引き切りにも向くため、スッと刃が入り、なめらかに切ることができます。


※画像はシェフナイフ

3:ハイブリッド刃

3:ハイブリッド刃

刃の真ん中が平刃、先端が波刃で作られているのがハイブリッド刃のパン切り包丁です。


切っ先がギザギザしているためハード系のパンへの刃入れがしやすく、力を入れずに切れるのが特徴です。また、刃の中央の平刃部分を使えば、食パンのようなやわらかいパンもきれいな断面で切れます。


波刃と平刃の特徴を上手く取り入れたハイブリッド刃は、さまざまな種類のパンを食べる方におすすめです。



ただし、切っ先と刃の中央を上手く使い分ける必要があるため、扱い方がやや難しく感じる方もいるでしょう。波刃と平刃の特性をよく理解し、パンの種類によって刃を使い分けるのがおすすめです。


※画像はハイブリッド刃ではなくイメージ

パン切り包丁の基本的な選び方2:長さ(刃渡り)

パン切り包丁の基本的な選び方2:長さ(刃渡り)

パン切り包丁を選ぶ際は、刃渡りの長さにも注目して選びましょう。パンを切る際はパンくずが出やすく、断面もギザギザになりがちです。


カットの際のスライドの回数を減らすためには、刃渡りの長い包丁を選ぶ必要があります。

例えば食パンを切る場合、一般的な食パンのサイズは12.5cm四方なので包丁を前後に動かして切る分を考慮すると、刃渡りは20~25cm前後のものを選ぶとよいです。


一方、細長くて硬いバゲットのようなパンは、刃渡りが長すぎるパン切り包丁を選ぶと上手く力が入らず、切りにくさを感じることもあります。


小さなパンだけを切る場合は、15~20cm前後の小さいサイズでも十分に対応できます。また、刃渡りが長すぎるとキッチンの収納スペースに合わない場合もあるので、キッチン周りの収納も確認しておくとよいでしょう。

パン切り包丁の基本的な選び方3:刃の幅

パン切り包丁の基本的な選び方3:刃の幅

刃の幅とは、ナイフの背の部分(峰)から刃先までの幅のことです。パン切り包丁は、刃の幅が狭く細長い形状が特徴で、パンに刃がスッと入りやすいとされています。刃幅の選び方としては、パンの硬さよりも大きさや高さを考慮しましょう。


食パンやカンパーニュのような高さのあるパンを切る場合、刃の幅は3cm以上ある大きめのタイプがおすすめです。刃の幅が狭いパン切り包丁は手元がぶれやすく、高さのあるパンを何度もスライドさせて切る必要があり、真っすぐに切りにくいからです。


また、刃の幅は切っ先からグリップの方まで一定のタイプと、切っ先に向かって刃幅が狭くカーブしているタイプのものがあります。



幅が真っすぐなものは食パンを同じ幅にカットしやすく、カーブしているものはテコの原理を利用して、硬いパンを少しの力で切れます。刃の幅やパンに合ったカット方法も押さえておくとよいでしょう。

そのほかのパン切り包丁の選び方

そのほかのパン切り包丁の選び方

パン切り包丁の選び方として、刃の種類や刃渡り、刃の幅があります。それ以外にも使い勝手のよさに直結する大切なポイントがあるので、詳しく見ていきましょう。

1:刃のしなり

パン切り包丁を選ぶ際、刃のしなり具合を確認するのもおすすめです。


パン切り包丁は、通常の三徳包丁に比べて刃が細長い形状のため、しなりすぎると手元がぶれやすく、思った通りに力が入りません。しかし、しなりが悪いと刃の硬さを感じて切りにくいです。


適度なしなりがあることは、刃の耐久性の高さにもつながります。硬すぎると刃こぼれしやすく、刃が欠ける原因になります。



パン切り包丁を選ぶ際は、手に取って刃のしなり具合を確認すると安心です。程よくしなり、耐久性の高いものを選ぶとよいでしょう。プレゼントする際も、適度なしなりがあって使いやすいタイプを選ぶと喜ばれます。

2:洗いやすさ

パン切り包丁を選ぶ際は、洗いやすさに注目するのもおすすめです。



オールステンレス素材のパン切り包丁は継ぎ目がないため、パンくずや汚れが溜まりにくく衛生的でお手入れがしやすいです。オールステンレス以外にも素材によって食洗器に対応しているタイプもあるため、購入前にお手入れ方法を確認しておくとよいでしょう。


柄が木製のタイプは、おしゃれでキッチンのインテリアとしても映える人気のアイテムです。ただし、木製素材は水に弱く濡れたまま置くと傷みやすいため、必ず乾かして保管する必要があります。

3:衛生面

パン切り包丁を選ぶ際、衛生面を重視するのもおすすめです。


衛生面を重視したい場合は、口金(ボルスター)があるものを選ぶと良いでしょう。口金とはハンドルと刃を接合する金属の部品のことで、口金があることで継ぎ目がフラットになります。溝や段差がないため、洗いやすく、また汚れもたまりにくいため、衛生的に保つことができるでしょう。


加えて、食洗器対応の包丁を選ぶのも良いでしょう。オールステンレスナイフや、素材によって食洗機に対応するものも多いので、ポイントの1つにしてみてください。

パン切り包丁によくあるQ&A

パン切り包丁によくあるQ&A

パン切り包丁を扱う上で、よくある疑問点についてまとめました。気になるポイントをチェックしていきましょう。

2:電動式の方がやっぱり便利?

電動式のパン切り包丁は、専門店の食パンのようななめらかな切り口にしたい方におすすめです。パンに押し当てるだけで簡単にスライスでき、やわらかいパンも上手に切れます。手では難しいうす切りも、電動式なら簡単にできて便利です。


ただ、電動式は重さがあったりハード系のパンを切る際にパンくずが出やすかったりと、扱いに注意が必要な特性があります。



また、電源が必要なためコードレスタイプでない場合は、コンセントがある場所での使用に限られる点も考慮しておきたいポイントです。

3:まな板は専用のものが必要?

専用のまな板は、必ず必要というわけではありません。ただ、ほかの食材の臭いがパンにつかないようパン専用のまな板を用意すると、パンが一層美味しく食べられておすすめです。


また、木素材のまな板はパン切り包丁の刃が傷みにくいというメリットがあります。パン専用のまな板を検討している方は、素材選びもこだわるとよいでしょう。

4:均一な厚み・きれいな断面に切るコツはある?

均一な厚みに切るコツ

パンを均一に切り分けるには、まずパンの切る幅を決め、パンの手前と奥で同じ幅になるよう真っすぐに包丁を入れます。そのまま押し引きを繰り返しながら、包丁を下に進めてカットします。


前から見ているだけだと斜めにカットしてしまいがちなため、常に同じ幅で進めているかいろいろな角度から目視で確認するとよいでしょう。


切れ味の悪い包丁を使うと斜めになりやすいので、均一な厚みにカットするためには、切れ味のよいナイフを使用するのがコツです



きれいな断面に切るコツ

パンを切るときは、できるだけ少ないスライドで切り終えるのが鉄則です。何度も小刻みに包丁を入れると切り口がギザギザになり、きれいな断面に仕上げるのが難しくなります。



できれば1回引き切りで切り終えるとよいですが、高さのあるパンやサンドイッチは一度で切るのが難しいため、以下の手順で切るとよいでしょう。



きれいな断面に切るコツ

  1. 大きく引いて切る
  2. 少し押切りする
  3. 再度大きく引いて切る

ツヴィリング マーケティング部 監修